萩谷 麻衣子
プロフィール
Profile
はじめまして。
東京でカルトナージュ教室「アトリエキーム」を主宰しています、萩谷 麻衣子(はぎやまいこ)です。
- 一生楽しめる「好き」を持ちたい
- 忙しいからこそ、「私」に戻れる時間を持ちたい
- いつか「自分の好き」でお客様に愛されるカルトナージュ教室を開きたい
- 笑顔をいっぱい生み出す仕事をしたい
- 長く楽しめる趣味を持ちたい
- カルトナージュの技術を向上させたい
こういった方達がアトリエキームに集っています。
2024年で、教室をはじめて15年目に入りました。
Cartonnage(カルトナージュ)はフランスの伝統的手工芸のひとつで、組み立てた厚紙に美しい柄の布や紙を貼って仕上げる厚紙細工です。
18世紀頃、南仏で蚕を入れる紙箱に装飾を施した物が発祥と言われていて、手帳カバー・フォトスタンド・ジュエリーボックスなど
身の回りにある様々な小物や雑貨を、用途に応じてお好みの大きさ・デザイン・素材で作ることができます。
今でこそ「カルトナージュ」と聞いてハンドメイドが好きな方であればわかるかもしれませんが、私がカルトナージュと出会った18年前は「カルト・・・?」と聞きなれない言葉に、戸惑う人の方が多かった気がします。
数あるハンドメイドの中から、なぜカルトナージュだったのか?
それは幼少期までさかのぼることになります。
幼稚園の頃の私は、とにかく工作や絵を描くことに夢中。
園庭でも公園遊びでも、端の方で静かに光る砂団子を作っているような女の子でした 笑
そんな私を優しく見守ってくれる先生は憧れの存在で、この頃に将来の夢は「幼稚園か保育園の先生」と決まりました。
小学校に入った時には5mm×5mm四方に折り紙を数えきれないほどちぎって、絵本を作りました。
A4サイズ10ページほどの物語。
当時の担任の先生に見て欲しくて学校に持っていったら、クラスで紹介してくれました。
それがきっかけでモノ作りがますます好きになり、自分に自信が持てるように。
そこからはもうずっと”何かを作りだす”という面白さに夢中だったのだと思います。
高校から短大へと進路を決める際には迷わず児童福祉科に。
でも当時は幼稚園教諭か保育士か、まだ決め切れていませんでした。
なので、その両方の資格が取れる学校を選びました。
そこで一緒に福祉(児童養護施設・高齢者や知的障がい者)の分野についても学ぶことに。
その学びが、その後の私の人生に大きな影響を与えることになります。
短大卒業後は念願叶って保育園に勤務することになりました。
大変な仕事ではありましたが、子どもたちは可愛く同僚にも恵まれました。
私はずっとこの仕事をするのだと思っていました。
それくらい毎日が充実していたからです。
それに保育士という仕事はこどもと関わる仕事が主ですが、それ以外にも仕事がたくさんあります。
毎月作る壁面や、製作の事前準備。
可愛い子どもたちも大好きだけど、工作等のクラフトも好きだなぁとその頃から強く感じていました。
その後、25歳の時に結婚を機に退職。
転居後に勤務地の近い保育園を探し、復職しようと決めていました。
でも復職する前に、一度は全く違う分野で仕事をしてみたいという気持ちも芽生えていました。
保育の世界はとても面白いですが、こどもの命を守り成長に関わる責任の大きな仕事。
家に帰っても気付いたら誰かのことを考えていたり、たまに定時で帰れた日も体力を使い果たしているので、そのままソファーで寝てしまうなんていうのが日常。
自分の時間はなかなか持てずにいました。
そこで、思い切って家から近い大手保険会社に就職しました。
そのお仕事は勤務時間が固定で、仕事は時間内でスッキリと解決。
とても新鮮で、それまでより自分の時間がもてるようになりました。
その時間で今まで出来なかったことをしてみたいなと思い、興味のあったハンドメイド
例えばクレイフラワー・キャンドル・ソーイングなど、たくさんのハンドメイド教室に通いました。
どの習い事もとても楽しかったのですが、1つのものが完成すればそれで満足。
でも、そんな時にカルトナージュと出会いました。
職場で私の憧れる先輩が、カルトナージュで作ったステーショナリーを使っていたんです。
どこにも売っていない、自分好みで作れる世界でたった1つの素敵な布箱に一瞬で心を奪われた私は、すぐにカルトナージュの教室に通い始めました。
通い始めてすぐに「カルトナージュだったらずっと飽きずに続けられる」と確信。
というのも、保育士をしていた時の”切って貼る”という感覚がカルトナージュそのものだったし、厚紙・ボンド・筆・ハサミという基本の道具にも馴染みがあったからです。
そして同じ作品であっても布次第で自分好みに何度でも楽しめること。
当時20代だった私が、この先もずっとカルトナージュを楽しむ姿がイメージできたのです。
それに加えてもう1つ。
私の母は私を産んでからずっと専業主婦だったのですが、カルトナージュの先生は私の母親世代。
母を見て育った私にとって、子育てと両立しながら自宅で好きなことを仕事にしている先生の姿に衝撃を受けるとともにとても魅力を感じました。
こんな風に生きていけたら、どんなに楽しいだろう。
その時、真剣に自分の人生について考えました。
そして30歳までにこれからの人生の基盤をカルトナージュで作ろうと決心したのです。
そこからの行動力はすごかったです 笑
保険会社に勤めながら、休日は六本木までカルトナージュを習いに行く日々。
技術を習うのと同時に、自分でお教室を開く準備を始めました。
ブログを書き、ホームページもソフトを使って作りながらカメラ教室にも通いました。
そして28歳。
2010年4月1日からatelier Keym(アトリエ キーム)を主宰しています。
Keymってどういう意味?と、よく聞かれますが
Keyは「繋ぐ」思いが込められているモチーフ。
Keym(キーム)は「Key(鍵)+m(maiko)」から出来たアトリエ名です。
私が人と人を繋ぐKeyになれたら、またそこから輪が広がって笑顔あふれる空間をつくれたら・・・と願いを込めて作りました。
大親友とカフェでああでもないこうでもないと考えた名前です。
それがもう10年以上前。
それでもあの時から全くぶれていない、私の中にあるのはいつだって”誰かの笑顔をつくること”です。
教室をはじめた頃、最初から今のように生徒さんがたくさん来てくださっていたかといえば・・・全然 笑
毎回のレッスンは1~2人、それでもその時出来ることを精一杯レッスンしました。
駅前でチラシを配ったこともあります。
実はその時の生徒さん、今でも2人通ってくれています。
本当に本当に、私にとって大切な人たちになりました。
1人は”趣味”としてカルトナージュを楽しんでくれています。
友人や家族にプレゼントとして作品を送っているそうです。
また、お子さんの卒園の際には担任の先生にカルトナージュのアルバムを渡していました。
「相手が喜んでくれることがとても嬉しく、幸せな気持ちになる」と連絡をくれます。
そのメッセージを読んで、私も温かい気持ちに。
「子どもが大きくなったら教室もしてみたいな」とおっしゃっていた密かな夢が、実現する日が来たらいいなと思っています。
もう1人は自宅教室をしています。
最初はお友達がみんなで習いに来てくれていたそうですが、生徒さんそれぞれの個性を大事にし丁寧に教えてくれることが評判となり、今でははじめての方もレッスンにいらっしゃるそうです。
SNSもやっていない、看板も出していない自宅教室。
だけど、温かい人柄が人を集めるのだろうなぁと納得。
そんな近況報告が、とても嬉しかったりします。
今はもう、すっかり先生の顔です。
私自身も本当に小さな積み重ねや、イベントでまとめ役をさせて頂いたご縁などでメディアに出ることも増えていきました。
そして、月に100名ほどの生徒さんが来てくださる教室へと成長させていただきました。
でも、教室が軌道に乗れば乗るほど課題にぶつかります。
”教室のコースを修了した生徒さんたちは、このままだとその技術を活かす場所がない!”ということ。
すごく素敵な人たちばかりなのに・・・
時間とお金をかけて来てくれたのに・・・
カルトナージュの高度な技術を取得したのに・・・
実はその気持ちを持つ少し前から、私には自宅レッスン以外でやりたいことがありました。
それが福祉の現場でのレッスン。
保育園や高齢者施設、自分がそういったところに身を置いたことがあるからこそ「カルトナージュで関われたらいいな」と思っていたんです。
小さな子どもたちがカルトナージュを通して自分を表現したり、私のように自分に自信をもてるきっかけになったらいいなとも思いました。
そして高齢の方といっても、今は70歳なんてまだまだ若い!
指先を動かしていつまでも健康でいて欲しいし、仕事から離れた時こそ好きなことを楽しむ時間が生きがいになる。
そんな話をいつも周りにしていたからか、教室を主宰して4年が経った頃ご縁あってある企業様で高齢者向けのカルトナージュ教室をすることになりました。
スタートした当初は“カルトナージュ”という言葉を聞いて、不思議そうな顔をするおじいちゃんやおばあちゃん。
ですが、継続していくうちに私たち講師にも親しみを持ってくれて
「昔、こういうことやったことがあるの」
「この歳でね、また新しいことが出来るとは思わなかった」
「可愛い作品が増えてね、孫が喜んで持って行ってしまうの」
と、嬉しそうに話してくれます。
自宅で1人で材料を準備して作って・・・ということは段々難しくなっていきますが、施設だと気軽にに参加できるのもいいところ。
指先を動かしながら会話も楽しんでくださり、その笑顔を見ていると
とても嬉しく、私の方が元気をもらっている気さえ。
歳を重ねた時に、好きなことがあること・楽しめることがあることが
こんなにも人生を豊かにするのだと、日々実感しています。
その評判を聞いてまた別の企業様で開催することになったり、ホームページなどでこの活動を知って声をかけてくださったりして
今では4つの企業様と契約を結び、年間でのべ4000名近くの方にご参加いただくほどになりました。
年に数回はキッズ向けのレッスンもしています。
講師はもちろん私1人ではありません。
コースを修了した生徒さんと一緒に活動しています。
この“講師”のお仕事はアトリエキームの初級と中級のカリキュラムを学んでくださっていたら、あとは実務経験を積むのみ。
“好きを仕事に“することは、そう遠い未来のことではありません。
彼女たちが活躍する場所が出来たことで気付いたことがありました。
それは「なんだか以前よりキラキラしている」ということ。
私がカルトナージュで毎日がより楽しくなったように、生徒さんもカルトナージュ=好きなことを通して出会いが広がったり、誰かに喜ばれたりして充実した毎日を送っているということを。
好きなことを持つことでどれほど毎日が輝くか知っている私は、そんな女性を1人でも増やしたいと思いました。
とよく聞かれますが、作品を見ると”キームっぽい”と言われます。
シンプルでナチュラルな生地を多く使い、自宅に馴染みやすい大きさ・デザインが特徴です。
また日常使い出来る作品が多いのは、お気に入りを毎日持ち歩いて欲しいから。
レッスンは少人数制でアットホームです。
自宅教室なので、完成した作品がどんな風に飾られているかを見てもらえるのがメリットでもあります。
私がカルトナージュを習い始めた頃、教えてくださっていた先生方の作品はとても素敵でした。
でも、我が家にはエレガントで華やかすぎるテイスト。
それを自宅に置いても明らかに浮いてしまうなと思っていました 苦笑
ですが、それも参考になり”自分はこうしたい”とか”こうやったらもっと自宅に合う”などと想像を膨らませることが出来ました。
もちろんキームのテイストが好きといってもらえることは嬉しいです。
ですが、生徒さんもキームをきっかけにして自分だけの世界観をもてたらいいと思うし、そのためのお手伝いをしたい。
よく「まいこ先生だから生徒さんが自然と集まってきて、教室が運営できる」
と言われたりもするんですが、それは絶対に違います。
みんな必ず“自分だけの色・自分の世界”がある。
キームはそんなあなたに寄り添って
「好き」を仕事にするために必要な技術と自信、教えることをの喜びを学ぶサポートを惜しみなくしていきます。
最後に。
結婚・育児・出産・・・少しあげてみただけでも女性は変化を求められることが多いと思います。
その中で”好きなこと”を持てたらなぜいいのか?
それは「私」に戻れるからです。
好きなことをしている時間は、それだけで「私」がいっぱいに満たされます。
好きな生地で作品を作ったら・・・
思った通りに仕上がったら・・・
プレゼントした相手が喜んでくれたら・・・
「自分の好き」を大好きなお客様達が来てくれたら・・・
「自分の好き」が笑顔を生み出す仕事になったら・・・
「自分の好き」を追及する働き方ができたら・・・
とても幸せな気持ちになりませんか?
好きなことがあるだけで
毎日がキラキラと輝き、笑顔いっぱいになれるはず。
好きなことを仕事にして、それを必要とされる喜びは何物にも代えられません。
忙しくあっという間いすぎていく毎日を、好きなことを持ってもっともっと楽しんで欲しいのです。
そんな女性が1人でも増えるようにと、10年後も20年後もアトリエキームを主宰していきます。
その他
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