疑惑のスマホスタンド
溢れる想い
久しぶりに、攻めたタイトルをつけています。
不快に思われる方もいると思います。
ごめんなさい。
でも、どうしても伝えたいことがあり
良いきっかけかなとも思うのでお話させてください。
昨日Instagramで
”こんな投稿が上がっている”
”よくない噂が立っている”
というご連絡を、複数の方からいただきました。
みなさん、本当に心配してくださり
内容についてもあわせて送ってくださいました。
「昔につくった作品をガサゴソ出してみたら、右の書見台って
某スマホスタンドと似ていませんか?※実際には写真あり
これを小さく作り替えたのかなー。
(おそらく同じコースで習った方なので)
みなさん商売上手ですよね。
あんまりいうと営業妨害なので
(どこからがアウトで、どこからがセーフなのか)」
所見台とは、レシピ本を見ながら料理を作りたいときや
資料を見ながら仕事をしたいときに便利な台。
私の恩師の1人である、ビジャー香代子先生のカリキュラムにある作品です。
この投稿が私には見えないように
かつ
限定したお友達に対して”模倣している”とばかりに
私とは面識のない方が発信されていると知りました。
私がカルトナージュに出会ったのが13年前。
順調だったのは10代までで
私の20代前半は本当にいろいろなことがあり、苦しくて重かった。
このままじゃだめだ
人生を変えたい
30歳までにこれからの基盤を作りたい
本気でそう思い
結婚を機に転職した先で、偶然出会ったのがカルトナージュです。
恩師と呼べる先生は2人いて、その1人がビジャー香代子先生。
25歳の私は、受講者の中で最年少でした。
当時はまだゴージャスなカルトナージュが主流で
ドットのリネンの生地を持っていたらびっくりされたのが懐かしい。
でもそんな私も受け入れてくれました。
もう一人の恩師はAtelier SOINの加藤先生。
私のカルトナージュの親、と言っても間違いではありません。
カルトナージュの高度な技術はもちろん
教室運営のこと
作品作りのこと
なんでも親身になって答えてくれました。
そして、当時子どもがいなかった私に
”子育てをしながらも好きを仕事にしている姿”を見せてくれました。
専業主婦の母を持つ私からは想像もできなかったこと。
「なんてステキな働き方なのだろう」と、衝撃を受けました。
そして先生は
いつも生徒さん想いであること
信頼関係を何よりも大切にしていること
書いていて涙が出そうですが
「あなたの好き」が誰かの「笑顔」を創り
そして、誰かの笑顔がそのまた「先の笑顔」を創っていく。
これを実現するために「あなたの好き」を創ろうとしている私の想いは
2人の先生の在り方にとても影響を受けているし
想いを受け継いでいる気さえしています。
少し話は変わりますが
「オリジナル」って、難しいですよね。
カルトナージュでいうと
簡単な作品になればなるほど「オリジナル感」を出しにくいと思っていて。
- 生地を変えたら
- 大きさを変えたら
- つける金具を変えたら
それはオリジナルなの?
真似されたら嫌、という気持ちはすごくわかります。
でも、本当はそこじゃない。
アトリエキームの生徒さんには
「サイズや工程を少し変えれば、同じレッスンをしてもいいですよ」と伝えていますが
それは、自分でレッスンをするならもう1度サイズ出しをしたり試作をして欲しいから。
数をつくらないと、絶対に上手にはなりません。
例えば、四角い箱なんて少し大きくても小さくても四角い箱だから ←!
それなら、私の作品をベースに自分の作品を作っていけばいい。
私のところに来てくれたからには、私は暑苦しいくらい応援します。
でも
自分の色をつけるのって、本当に時間がかかるんです。
そこに向き合って、続けること。
諦めないこと。
そしたら別に周りなんか見なくても、あなたを好きな人が集まってくるから。
10年続けている私が思うのは
「差別化」じゃなくて「独自化」。
誰かと比べなくていい
あなたらしくいることが最大の魅力になるから。
どんどん脱線しているので戻しますが
今回のスリムスタンドは書見台を参考にしています。
正しくはスマホスタンドを作ろうと思ったときに
私が今まで習得してきた技術の中で、スマホスタンドに最適なものはどれだろうと思い返しました。
みなさんもその技術を学びに貴重な時間やお金を払って、レッスンに行きますよね。
私もそうでした。
スマホスタンドなので軽量がいいからこうしよう
とか
薄くしたいから、ここは素材はこうしよう
とか
包み方は初心者さんもいるからこの方がきれいにできるだろう
とか
今度は最近使われていそうな携帯のサイズを何種類もだして
実際にスマホスタンドに立て掛けてテストもしました。
さらにはiPadも持ってきて
「これ、全部に使える!!」なんて興奮したり。
試作を何度も繰り返しました。
このコロナでも、みなさんがおうちでカルトナージュを楽しめるようにするにはどうしたらいいか。
その結果があのスリムスタンドで、書見台ではありません。
使う人のことと、作る人のことしか考えていません。
ビジャー先生の六本木教室を卒業するときに言われました。
「サイズを変えてレッスンするのはいいのよ、これからも頑張ってね」と。
加藤先生にも言われました。
「あなたらしくね、応援しているから」と。
昨日、あまりにショックだった私は
この想いは間違っているのか
私のしていることは先生方への裏切りなのか、思い切って電話をしました。
そしたら電話口で
「まいちゃん!だって全然大きさ違うじゃない!
見た目は似ていてもね、手技を所々変えているってことまでは伝わらないから。
難しいよね。
でもあなたのことだから
いろんなことを考えて試作したんだよね。
でも、何かを参考にしない
全くのオリジナル作品なんて簡単に作れるものかしら。
私たちより先に走る人がいたから
私たちはその作品を作ることができるのよ。」と。
なんていうか、そのあとはもう言葉になりませんでした。
私はここで学んだんだと、とても誇らしく感謝の気持ちと涙が溢れました。
私は先生方が走っていた後ろを走っていて
そして今度は私が、みなさんが走れる道を作っていけばいいんだと
ハンドメイドの楽しさを
カルトナージュの楽しさを
そして、「好きなこと」をもつ素晴らしさを。
ただそこで
自分が作った道を
まるで全て自分が作ったのだと思わせるような伝え方をしないように
今回も、私の発信がそういった意味で不快な思いをさせたのかもしれないと
謙虚さと感謝を忘れてはいないか?と、反省しました。
最後に
私がこういったことを発信するのは10年間で初めてで
今までもいろんなことがありましたが、わかる人がわかればよいとしてきたところがありました。
でも、今回黙っていられなかったのは
私のキットを使って1歩踏み出している人がいるから。
彼女たちを残念な気持ちにさせることは、許せなかったからです。
私のキットはライセンスはつけていません。
これからも1人でも多くの方に楽しんで欲しいと思っています。
そして、いろんなご意見もあると思いますが
この技術を教えてくれた恩師と私の間に、スマホスタンドのことでトラブルが起こることはありません。
それが全てではないのかな。
だから安心してくださいね。
不安になられた方がたくさんいたと聞きました。
なにかご質問があれば、私の方まで遠慮なくご連絡ください。
そしてこの件で嫌な気持ちになるようなことがあったら、すべて私が引き取ります。
短い人生の中で、私ができることなんて限られていますが
それでもあなたと出会うために
あなたの好きを作るために
この仕事をしています。
これからも、アトリエキームをよろしくお願いします。
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